生物情報工学
Biological and Artificial Information Processing

茨城大学 工学部 メディア通信工学科 専門科目(選択科目)
他学科からの受講者も歓迎します


2020年度の開講 ‥‥ 後期・月曜日・3講時(12:40〜14:10)

概要

生物とコンピューターの情報処理の長所と短所を対比し、生物の長所をコンピューターの技術に応用する可能性を学ぶ。脳の情報処理の数式化に加えて、生物集団の振舞いの数式化、人間が機器を操作する際に成り立つ法則についても紹介する。

●前提知識:微積分学(基盤科目)、多変数の微積分学、線形代数I、応用数学I

キーワード

人工知能、脳、人間、生物、コンピューター

到達目標

  1. 脳の情報処理の基本モデル(パーセプトロンと連想記憶)の扱い方を身につけ、意味を知る。
  2. 生物個体数変動の微分方程式と差分方程式の扱い方を身につけ、意味を知る。
※ 学習・教育到達目標との対応(工学部履修案内メディア通信工学科の項を参照):A-2、B-1、C-1

授業計画

  1. ガイダンス。個体の情報処理(脳,人間),インタラクション(社会,環境),人間特性実験
  2. 多数決の数理,多数決の一般化
  3. 一般化多数決から脳へ
  4. 認識と学習の基本モデルとしてのパーセプトロン
  5. パーセプトロンによるパターン認識
  6. パーセプトロンの学習
  7. 演習と振り返り(パーセプトロン)
  8. 記憶の基本モデルとしての連想記憶
  9. 連想記憶の性質
  10. 演習と振り返り(連想記憶)
  11. 生物個体数変動の微分方程式(マルサスの法則とロジスティック方程式)
  12. 生物個体数変動の微分方程式の解法(定性的方法〈流れを用いる方法〉)
  13. 2種生物個体数変動の微分方程式(Lotka-Volterra方程式)とその解
  14. ロジスティック方程式からロジスティック写像へ
  15. ロジスティック写像の性質とカオス

予習・復習のポイント

授業内容を理解するのが難しいと感じる場合にはノートを見直し、参考書やインターネット情報を活用して理解に努めて下さい。授業がよく理解できると感じる場合には、授業中に「余裕を持って理解できている学生のために」と案内する事項について自習や調査をし、この分野のより深い理解につなげて下さい。

履修上の注意

  • 他学科の学生も歓迎します。
  • 授業は要点と筋道を学ぶ時間にすぎません。各自の理解度に合わせた自習を心がけて下さい。


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