人間情報工学研究室(矢内浩文研究室)紹介

2021年1月4日更新


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もくじ
> 工学部で心理学の観点からの研究が必要な理由
> 研究室について(含む:卒業生の進路)
> 教員からのメッセージ
> 歓迎
> 活動の記録
> 研究室ガイダンス資料
> 論文題目リスト
> メディア通信工学輪講(2021年度以降の電気電子工学プレゼンテーションに相当)

工学部で心理学の観点からの研究が必要な理由[↑もくじ]

このページの下の方で、「(この研究室は)理系の切り口で人間心理にアプローチしています」と述べていますが、工学部で(あるいは工学部なのに)心理学の観点からの研究が必要なのはなぜでしょうか?

その理由は、目的が人工知能やロボットの開発であるにせよ、あるいは、便利な情報通信システムの開発であるにせよ、次のようにまとめることができます。
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どのような最新技術であっても、人が利用するものは、「人が必要とすることやもの」「人の能力」「人の行動パターン」を理解し、それに合わせてデザインすべきだからである。
┗━━━━━━━━━━━━
これは、ドナルド・ノーマン氏が著書「誰のためのデザイン?〜認知科学者のデザイン原論〜[増補改定版]」(新曜社、初版2015年)の p.10〜p.11 で「人間中心デザイン Human-Centerd Design」について述べている内容を多少表現を修正しつつまとめたものです。

研究室について[↑もくじ]

●発足     1999年4月
●構成 2020年4月現在、大学院生:2名、卒論生:3名、教員:1名(矢内浩文
●所属 茨城大学 工学部 メディア通信工学科 / 茨城大学大学院 理工学研究科 電気電子システム工学専攻
●場所 茨城大学HKC
HKCは「日立工学部キャンパス」の非公認の略称(地図や交通はこちら
> 学生研究室:E5棟501号室(通称 ロス)
> 矢内の居室:E5棟506号室(通称 バークレー)
> 実験室:N3棟304-3号室(通称 サンディエゴ)
HKC(非公認略称)の建物配置はキャンパスマップを参照。

 ↑E5棟入口

 ↑E5棟から見る日立キャンパス(海側)

 ↑桜咲く大学グラウンドの360度パノラマ。右端から4分の1辺りにE5棟の一部が見える。
●独自 黙々アワー、ペラペラアワーなどの実施
・ラボネームの使用 --- ラボネームは laboratory name のことで、研究室内専用ニックネームです。これは、研究室内での自由な討論の促進とメンバーの一体感を高める目的で導入したものです。学生たちのラボネームには、ガイ / クーパー / ゴッシュ / ゴー / サイモン / サンダー / ジミー / ジョー / ターナー / ダイヤ / ネオ / ハリー / バーサ / ベッカー / ベル / ミーシャ / メイ / リンギー / ロダン / カノン / ケイ / ホーマー / リチャード / タイガー などがあります。教員にもラボネームがついていて、呼びかけるときには「センセー」ではなくラボネーム「コーチ」を使用します。
●集会 研究室メンバーが集合する時間には、 「輪講」 「合同ゼミ(機械システム工学科の研究室と)」 「輪対アワー」 「状況確認面談」 「輪読会」 「イングリッシュアワー」 「黙々アワー」 「ペラペラアワー」 「健康増進アワー」 「ノリノリアワー」 などがあります(文字が小さいものは休会中もしくは最近開催していないもの)

  • 輪講(ゼミ)は、研究や調査を報告し討論する場です。《通年、ただし4年生の担当は6月以降》
  • 合同ゼミは、機械システム工学科の梅津研究室と合同で隔月開催するゼミです。各回の担当は2研究室で交替制。《通年》
  • 輪対アワー(メディア通信工学輪講〈2021年度以降の電気電子工学プレゼンテーションに対応〉およびエンジニアリングデザイン課題〈2021年度以降の組込みシステム実践基礎に対応〉対策)は、週に2度行ない、「4年生と院生」で実施する輪対アワーAと、「4年生と矢内」で実施する輪対アワーBがあります。《メディア通信工学輪講およびエンジニアリングデザイン課題終了まで》
  • 状況確認面談は、毎週1回、課題の進捗を矢内との個人面談で確認します。《通年》
  • 輪読会は、テキストを学生同士で勉強します。各回の講義担当者は他の参加者に分かりやすいように内容を説明し、参加者からの質問に答えます。当然、担当者に分からないことも出てきますから、その場合には参加者全員で議論します。講義担当者とは別に報告担当者を設け、報告担当者は報告書とノートをファイルに綴じます。《通年》
  • イングリッシュアワーは英文読解の時間です。《後期》
●生活 〈指針〉研究室集合の有無にかかわらず、月曜から金曜の9:00〜18:00は研究室に来ることができるスケジュールを立てます。アルバイトなどはこれを踏まえて設定します。特に、平日の深夜アルバイトは避けてください。
●資料 資料作成にはLaTeXを使用します。ワードは使いません。(Officeアプリケーションのうち、データ分析のためのエクセルは使用します。)
●得点 各自の行動(発言の活発さ、自律的な行動、時間遵守度、など)に応じて「Kポイント」が増減します。ナイスプレイに対してはプラスを、ナイスでないプレイにはマイナスを加算。クォーター毎にKポイントを集計し、ポイントの少ない学生は研究室内外の労作を担当します。Kポイントは、新しいクォーターが始まるとリセットします。
●交流 連絡には「研究室内メーリングリスト」「Googleカレンダー」を、課題達成状況などの情報共有には「Evernote」を利用。
●進路 卒業生、修了生の進路

教員からのメッセージ[↑もくじ]

収穫主義
研究室では、活動時間ではなくその日の収穫に応じた評価をする「収穫主義」をとっています。なお、収穫主義は成果主義とは異なることに注意してください。社会人になれば成果が求められますが、学生時代は多くの失敗を経験し、失敗から学ぶための期間です。よって、失敗を記録し、分析することも後の成果につながり得る収穫であると考えて「収穫主義」と呼んでいます。

ですから、何時間活動したか(何時間研究室にいたか)ではなく、どれだけの収穫があったか、そしてその収穫をしっかり記録したかに応じてその日の活動を終了するかどうかを、毎日のフィードバック面談を通じて判断します。

「授業」と「研究(卒業論文や修士論文)」の違い
授業の評価は、不完全あるいは曖昧に書いた答案で6割正解であれば合格となりました。しかし、卒業論文、修士論文へ向けた研究(や社会へ出てからの仕事)では99%以上の完成度を目指さなければなりません。ただし、ここでいう完成度とは成果の水準ではなく、根拠づけの水準です。なお、目指すべき水準は、指導教員との日々の打ち合わせを通して適宜修正します。そのためにも、指導教員とのこまめな討論が大切です。

各自の研究テーマとそれ以外のことの関係
自分自身の研究と、研究室の他のメンバーの研究や文献紹介、あるいは、エンジニアリングデザイン課題、大学公開や外部イベントで取り組んだことなどを結びつけて考えることが大切です。さまざまな取り組みをバラバラのままにせず、どのように結びついているかを常に考え、意識することが大切です。

また、研究課題の具体的目的だけでなく、研究課題をリサーチクエスチョンの中でどのように位置づけられるかを考え、意識することで、研究課題の枠内に留まらず、自分が取り組んでいることが他のことがらとどのように関連しているかを知ることができます。

歓迎[↑もくじ]

見学を歓迎します(…、中学生、高校生、大学生、社会人、…)。希望者は矢内にメールで連絡してください。日時の調整をしましょう。

他大学や他学部や他学科からの志願者も歓迎します。卒論とはまったく別の研究に取り組みたい人、気分を変えて別の場所で研究生活を送りたい人をはじめ、まったく異なる背景を持つ人も歓迎します。[大学院入試情報はこちら]

1〜3年生の体験所属を歓迎します。一緒に勉強や研究をしませんか? 希望者はE5棟501号室または506号室まで(あるいは矢内にメールで問い合わせて下さい)。念のため付け加えておきますが、体験所属と4年生での研究室選択は無関係です。4年生で他の研究室を希望する場合でも遠慮を感じる必要はありません。自由な体験の機会と考えてください。企業や研究所へのインターンシップのようなものと考えればいいでしょう。

活動の記録[↑もくじ]

▼研究室メンバーの学内外の活動記録
こちら

▼研究室公開など
2015年 5月31日(日) 茨城大学工学部一般公開「こうがく祭」にて研究室を公開。

2007年 6月 2日(土) 茨城大学工学部一般公開「こうがく祭」にて研究室を公開しました。内容:研究室オリジナルのマシンやゲームで知るあなたの脳、あなたという人間。脳と人間とコミュニケーションの科学。「ふらふらガマン度を測ろう!」、脳力測定ゲーム「撃てるカナ?」、脳型マシンとジャンケン対決「グーチョキパーセプトロン」、目と脳の不思議体験:白黒写真がカラーに!?

↑そのようすは画像をクリック。

2007年 5月12日(土), 13日(日) ひたち国際大道芸2007にて「クレールさんのトリックアート&フォト」を出店しました。
トリックアートは、昨年からインターネット上で話題になっている、白黒写真がカラーに見える錯視現象(情報源はこちら)のアナログ版です。

↑そのようすは画像をクリック。

2006年11月12日(日) 「青少年のための科学の祭典・日立大会」に出展しました。プロジェクトスタッフには、研究室メンバーだけでなく、メディア通信工学科および他学科の有志も入っています。出展は2タイトル:「フラフラ…ゆらゆら…からだのゆれは止まらない!」と「あっちむいて☆ホイッ!」。会場は日立新都市広場マ−ブルホ−ル。

↑詳しくは画像をクリック。

→これ以前の活動の記録はこちら

研究室ガイダンス資料[↑もくじ]

■卒業研究のテーマと概要

人間情報工学研究室では、人が無意識にしてしまう判断や行動の分析と、その応用に取り組んでいます。感性や雰囲気など、言語化できない情報をデータ化し、分析し、考察しています。データ化に際しては、視線追跡装置(Eye tracker)や人間行動データ化専用システムを活用したり、必要に応じてビデオ画像処理システムを自作します。言わば理系の切り口で人間の行動と心理にアプローチしています(上述の「工学部で心理学の観点からの研究が必要な理由」も参照)。

卒業研究テーマは、希望、適性、研究室プロジェクトにおける位置づけなどを総合的に判断した上で決定します。研究分野の例は以下の通りです(これ以外のテーマに取り組みたい場合も相談に応じます。その場合には3月末日までに相談して下さい)。
  • 人間の知覚、判断、記憶、行動(エラーや、ついしてしまうこと)
     《例》誤字を見逃す要因の解明 / ウインカー指示方向判断エラーの要因の解明とエラーしにくい構造の提案 / 映像と音声のずれの違和感の要因の解明 / 道ですれ違う際のお見合いや後出しじゃんけんの分析
  • 人間の視覚とビジュアル・アート
     《例》奥行き感が知覚される要因の解明 / 画像のリアルさを決める要因の解明 / 絵画中の無意味な図形がそれらしい文書に見える理由の解明 / 錯覚作品の錯覚効果を増強する方法の探求 / 錯視画像や錯視映像の制作
     【参考】矢内の「サイエンス×アート」活動
  • 使いやすいヒューマン・インターフェイス
     《例》新しい文字入力方式の提案と分析 / 新しい本人認証方式の提案と分析
  • 人間の学習とメンタル
     《例》学習効果を決める要因の分析 / いざという時のメンタル力を高める方法(緊張に負けない方法)の提案と分析
■教員からのメッセージ
  • 当研究室は、身近なテーマを独自性の高い着想で掘り下げることで世界と競う研究とすることを目指しています。
  • 学内外のイベントや展示に積極的に取り組む学生を歓迎します。
  • 自律性(自主性)と、学生同士のコラボレーションを重んじます。
■学生に求める知識、スキルなど
  • 人間に関心があり、定石(常套手段)のない分野に分け入る冒険心のある学生を歓迎します。
  • 現時点ではコンピューターなどの技能(スキル)がなくても、やる気があれば大丈夫です。先輩や仲間とともに、きびしく、楽しく勉強するうちに自然に身につきます。
■活動時間、一日のスケジュール、など
    ほとんどの研究室活動は10時〜17時半の間に、研究室メンバーの都合を調整した上で、時間割を組んで実施します。
    ※ ただし、平日の9時〜18時はスケジュールを空けておいてください。
■各自の研究以外の研究室活動
  • 毎週の研究室イベントは次の通りです:ゼミ(研究報告・文献紹介)、研究状況確認面談、基礎知識勉強会、英語勉強会、など
  • 機械システム工学科の研究室との合同ゼミ
■研究室情報

修論題目と卒論題目のリスト[↑もくじ]

■2019年度

▼修士論文:

  • 二字の位置関係が漢字二字熟語の語彙判断に及ぼす影響

▼卒論:

  • ペン字書写の正確さを自動採点する画像処理
  • コンフリクト課題としての後出しじゃんけんゲームの勝敗にみられる時間的特性
  • 文字の線の太さが語の意味判断に及ぼす影響

■2018年度

▼修士論文:

  • 自動車灯火器デザインと指示方向誤認識の関係
  • 文字の画像的特徴が漢字二字熟語の語彙判断に及ぼす影響
  • 二字熟語を構成する漢字を時間差呈示する手法を用いた語彙判断特性の分析

▼卒論:

  • フリーハンドで描かれた正方形の画像解析
  • フィッツの法則実験結果の画像解析
  • 後出し負けじゃんけんの人間特性
  • 文字サイズの違いが漢字二字熟語の語彙判断に及ぼす影響

■2017年度

▼修士論文:

  • 漢字画像の顕著性と二字熟語の語彙判断成績の関係

▼卒論:

  • 選択反応課題における迷い検出デバイスの開発と評価
  • 語彙判断実験結果の解釈のための漢字の画像特徴の分析
  • 二字熟語を構成する漢字を時系列呈示する手法を用いた語彙判断特性の分析

■2016年度

▼修士論文:

  • 空間的注意が二字熟語の語彙判断に及ぼす影響

▼卒論:

  • 自動車灯火器デザインと指示方向誤認識の関係(ナンバープレートおよび配置の影響)
  • 二字熟語の正誤判断課題に対する人間特性(縦書きと横書きの対比)
  • ゾグラスコープによる奥行き知覚量を決定する要因

■これ以前を含むリストは → こちら

メディア通信工学輪講(2021年度以降の電気電子工学プレゼンテーションに相当)[↑もくじ]

メディア通信工学輪講は4年次前期に開講される科目です。指導教員が指定した文献(英文)の内容を学生、教員の前で発表(プレゼンテーション)します。人間情報工学研究室所属学生がこれまでに取り組んだ文献はこちらです。


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