茨城県立日立第一高等学校と茨城大学工学部の高大連携講座
〜最先端の科学技術とものづくりの楽しさ〜
平成21年度 第8講
矢内浩文「ランダムさと脳」
2009年8月7日(金)
茨城大学工学部E5棟205教室にて


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2009年8月8日(土) 更新

■矢内浩文「ランダムさと脳」の概要

▼プロローグ
  • この講座を機に,《小学校〜高校》と《大学〜社会人》のノートの取り方の違いを知ろう.高校までは,板書をノートするのが基本だが,大学からは,板書+聞いたこと+考えたことをノートする.
  • タイトルの「脳」は「人間とその脳」と捉えて欲しい.
▼本題
  • 授業概要
    日常語では「いい加減」と「デタラメ」は似たようなことばですが,科学的表現の中では異なるニュアンスを持ちます.「いい加減」は,「テキトー」≒「気の向くまま」と考えれば,やりたいようにやることですが,やりたいようにやっていては「デタラメ」にならないのです.デタラメはランダムと言い換えることができて,ランダムにするのはとても困難な作業なのです.よほど頭をつかわないとランダムに振る舞うことはできません.この授業では,その場で体験してもらいながら,ランダムとは何か,ランダムさはどのようにして測れるのか,人間はどれくらいランダムになれるのか,人間のランダムさから何が分かるのかを学びます.
  • 人間におけるゆらぎとその応用:足裏重心動揺のビデオ,ゆらぎを用いた不審行動の自動検出.
  • 人間科学マジック:サイコロ乱数なのか,人間乱数なのか見破る.
    • 受講生全員に100マスの用紙が配られ,講師は退席する.
    • 受講生の半数はサイコロを転がして出た目を各マスに記録する(サイコロ乱数).残り半数はサイコロを使わずに,サイコロを転がしたかのような数字を考えて記録する(人間乱数).
    • 講師は部屋に戻り,記録された数字だけからサイコロ乱数なのか人間乱数なのかを言い当てる.
      → 今回,すべて言い当てることができました!
      → タネあかしにつながるヒントと解説は昨年の頁を参照.
  • 応用例
    • 発生個数と乱数度の関係
    • 「思考時間-乱数度」と運転適性の相関
    • 私たちの目標:疲労の検出,緊張の検出(例えば,ウソ,不審行動).
▼おまけ
  • 錯視(視覚の錯覚)
    • ミュラー・リヤー錯視,他.
    • チェッカー・シャドー錯視[見る]← タイルAとタイルBは,実はまったく同じ色!
    • 運動錯視


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