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3.1 蓄積
まず取り上げるのは,もっとも基本的な相関型の方式です.考え方は単純で,蓄積したいパターンのあらゆる成分(±1)を対で見比べて,同じならばそれら成分に対応する素子間の結合荷重に1を加え,異なっているなら1を引く,という方式です.これをすべての蓄積パターンについて行なえば,蓄積パターンの情報が結合荷重として分散的に重ねられてゆきます.(ここでは記憶させたいパターンを蓄積パターンと呼ぶことにします.その理由は,記憶パターンと言ってしまうと,記憶させたいパターンなのか記憶できたパターンなのかが曖昧になるからです.蓄積パターンと呼んでおけば,蓄積はしたけれど記憶できてはいないという状況にも対応できるからです.)
蓄積パターンを a, b, c, ... とし,それらの成分をそれぞれ a1, a2, a3, ...; b1, b2, b3, ...; c1, c2, c3, ...; ... とすれば,相関型の蓄積を表わす式は,
wij = ai aj + bi bj + ci cj + ... | (1) |
となります.wij は素子 j から素子 i への結合荷重です.
なお,相互連想を実現するには,同一パターン内の成分の積をとる替わりに,相互連想で隣り合うパターンの対応する成分の積をとります.例えば,d → e という相互連想のためには,wij に ei dj を追加します.
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